2008年09月22日 09:29 pm
わたしの好きな公園
見知った場所で殺人事件が起こるのは今回で二度目だ。
一度目も二度目も似た様態だ。二件とも被害者は幼い子で、遺体が発見されたのは公園の公衆トイレ、そしてどちらも実の親が犯人だった。一度目の犯人は被害者の実の父親、二度目は、今日母親が逮捕された。
わたしの好きなあの公園が全国ニュースで取り上げられるのは、今回がおそらく初めてであったと思う。
海があり山があり原っぱがあり、遊具や水飲み場、トイレがあり。みなが憩う良い場所なのだ。ひろびろとした良い場所だ。
むごいことだと思う。当たり前だが、こういうことは、誰ひとりとしてしあわせにはならないのだ。亡くなった子も、周囲の人間も、あの公園を利用する人も、そして犯行に及んでしまったらしい母親も。
わたしの書いたある詩のなかにこの公園が出てくる。今でもわたしの散歩コースである。恋人を案内し二人で歩いたこともあり、それも最近のことだった。
子の母親があの公園をその場所に選んだこと。子をあやめることとあの公園とが、彼女のなかで重なった瞬間のことを、考える。彼女にとって、あの公園はどういう場所だったのだろう。わたしはほんの少しだけ、考えてしまう。