2006年09月17日(日)
Thunderbird から Gmail への移行(備忘メモ)
今まで、メールは Thunderbird で読み書きしていたのですが、この度、Gmail へと移行させました。メインのアドレスと Gmail のアドレス。どちらも主に使っていましたので、統合してしまうことにしたのでした。
自分のための記録として、作業内容や手順などを、以下に書きます。自分用のメモですし、長文ではありますが、読みたいという方は続きをどうぞ。
”絶対捨てたくないという程でもないんだけど捨てなきゃいけないということでもないわけなのでまあ今すぐには捨ててはしまわないでこのまま置いておくことにしようかな”というメールが、随分たまってしまっていたのですよね。そのため、Thunderbird をそのまま使い続けるに、多少の煩わしさを感じるようになったのでした。具体的に何がどうだったのかというと、Thunderbird を起ち上げるたびに「フォルダの最適化をしますか?」と訊ねられるようになってしまい、それが煩わしかった。しかしこれは、Thunderbird の設定(「ツール」→「オプション」→「詳細」と進んで、「オフラインとディスク領域」のタブ内の”ディスク領域”の部分)をいじれば、すぐに解消できることなのです。いやしかし、そのことがきっかけになってわたしは、Gmail に移行しよう! ととにかく思ってしまったのでした。長い前置きで、すみません。
Thunderbird に保存している過去のメールを Gmail に移す。
Thunderbird から Gmail へ、メールとアドレス帳をインポート出来るデスクトップアプリが公開されているようです。Windows XP と Vista で利用可能。下記のウェブページでダウンロード出来ます。
Google Email Uploader
2006年9月にわたしは「Gmail Loader」というソフトを使い、ローカルに保存していたメールを Gmail のサーバに移しました。
しかしその後、Gmail は IMAP に対応しました。もし現在、過去のメールを Gmail に移す作業をするなら、わたしは IMAP を使います。簡単にメールの移動をできるようになっています。また、「Gmail Loader」ではメールの日付が転送した日付に上書きされてしまうのですが、IMAP を使った場合には、日付も正しくやりとりできます。
現在わたしは Thunderbird を使用していませんので詳細なフォローをやりませんが、ある程度の手順はわかるという気がしますので、それを書いてみます。参考になるといいのですが。
- Gmail 側の設定
- IMAP を有効にする。→ Gmail ヘルプ:IMAP を有効にするにはどうすればよいですか。を参照。[変更を保存]をクリックするのを忘れないこと。
- メールの転送をフィルタなどで設定している場合は、見直して、一時的にオフにしておく。(携帯電話のアドレスにメールが大量に転送されたりするのを防ぐため)
- Thunderbird 側の設定 → Google ヘルプ:IMAP – Thunderbird 2.0
- メールの移動 → Thunderbird を立ち上げる。Gmail にアップしたいメールを選択。受信メール、送信済みメールともに、Gmail の INBOX にドラッグ&ドロップ。
参考にしたのは、こちらの二つのページです。
GmailをIMAPで読む方法
GMailにメールを完全移行する
メールを大量に移行させたい方は、特に二つめのサイトは必見です。「メールの大量移行には速度が遅く、一時ロックの事例も出ている」とのこと。Gmail へのアップロードを IMAP で直接にはやらない、別の方法が記されています。
(しかし、ロックされてしまう程の大量移行になってしまう人は、それ程多くはないのではないかなぁ。心配は要らないのではないでしょうか。と、これは根拠のない独り言です。)
<追記おわり>
Google GMail Loader というソフトを使うことにしました。
Mark Lyon’s GMail Loader (GML) – Import Your Mail into GMail
上記のサイトの「download」のページからウィンドウズバージョンの方をダウンロードし、解凍。gmlw.exe をクリックして起動させます。(が、その前に、Thunderbird のすべてのフォルダの最適化を行っておきます。そうしないとエラーになる場合がある、のだそうです。*1) 設定箇所は五つです。
- SMTP Server: デフォルトの gsmtp57.google.com のままで OK なはずですが、わたしは何度やってもエラーが出てうまくいきませんでした。そこで、上記のサイトの「Instructions」のページから、別のサーバのリスト(文章のなかの”from this list”という箇所から、リンクされています。2006.09.28追記)を見つけ、そこから選んで設定をすると、今度はすんなりうまくいきました。
- Email file: メールデータファイルの場所は、わたしの場合、C:Documents and SettingsAdministratorApplication DataThunderbirdProfileshogehoge.defaultMailLocal FoldersInbox.sbd の中でした。受信トレイにあるメールを、わたしはすべてフォルダ分けしていたのですが、そのフォルダ名と同じ名のファイルが並んでいます。そのなかから、拡張子がないもののほうをそれぞれ選んで転送します。送信済みメールの場合は、同じく Sent.sbd の場所から。
- File Type: むろん「mBox (Netscape, Mozilla, Thunderbird)」を選びます。
- Message Type: 受信メールを Gmail に送るときは「Mail I Recieved (Goes to Inbox)」、送信メールは「Mail I Sent (Goes to Sent Mail)」
- Gmail Address: 自分の Gmail のアドレス
あとは「Send to GMail」を押すだけ。時間が少しかかりますが、うまくいきました。
メインで使っているアドレス宛のメールを、Gmail のアドレスに転送するように、サーバの設定をする。
過去のメールはすべて Gmail のアドレスに移しました。次は、これから来るメール。
ISP のほうの設定です。メールをすべて Gmail に転送するようにする。そして、送信したら送信元のサーバからは消去する。そのように設定しました。特に説明はなし。
ところで、わたしはメールの転送のサービスが無料の ISP を使用しているのでした。いいでしょ。
Gmail を使用して別のメールアドレスからメールを送信できるようにする
Gmail を使用しながら、別のメールアドレスを From の欄に載せるための設定。
Gmail にログインして、右上の「設定」をクリック。「アカウントの設定」を選び、そこから”他のメールアドレスを追加”へと進みます。これで、メインのメールアドレスが From の欄にのるメールを、Gmail から送信することが出来ます。
Thunderbird のアドレス帳を、Gmail へ
Google Email Uploader というアプリが公開されています。上にも記した通り、このアプリを使って、アドレス帳もインポート出来るようです。
しかしわたしは現在 Thunderbird を使用していませんので、このアプリについてはフォローしません。この後に続く文章は、Thunderbird についているエクスポート機能を使ったやり方について書いています。
Thunderbird のアドレス帳を開き、「ツール」→「エクスポート」。”カンマ区切り(*.csv)形式”を選んで、名をつけてローカルの適当な場所に保存します。次に Gmail にログイン。左のメニューから「連絡先」を選びます。そして、右上の「インポート」をクリックして、先ほど保存したファイルを選んで……。
さて、それですんなり行くのかと思いきや、”CSV ファイルに問題があったため、連絡先をインポートできませんでした。”とのエラー。
CSVファイルをいじらなくては、どうやら駄目のようで、 Gmail のヘルプを参考にやってみるのですが、うーん、なんとなく苦労しました……。このヘルプ、けっこう不親切ではないかなぁ。どうでしょう。CSVファイルの正しい作り方を把握するのに、わたしは少し時間がかかりました。正しいやり方を把握したのち、ファイルの修正をするのにも、ちょっとだけ手間がかかりますね。
正しい、というか、Gmail へのインポートに成功したCSVファイルの例を以下に書きます。
(同じところでつまずいている方は、良かったら、新規のテキストファイルにコピーして保存、その後に拡張子を「.csv」として、試してみてください。感じがつかめると思います。)
一番簡単な例は、こうです。
名前,メール アドレス
里中くん,chiisana@kyoj.in
殿馬一人,zura@hida.g-string.zura
Thunderbird のエクスポート機能で作られたファイルは、たとえば一行目がありません。これを足さなくてはいけません。
また、名と姓を分けるときは、一行目が日本語ではどうも失敗するようです。
First Name,Last Name,Email Address
正美,岩鬼,happa@sanma.suki
このように一行目を英語表記にすると、うまくいきました。
さらに詳しく情報を与えたいとき*2は、
名前,メール アドレス,メモ,セクション 1 – 説明,セクション 1 – メール,セクション 1 – 電話番号
山田太郎,dokaben@moto.judo.bu,TSS,プライベート,tatamiya@sachico.jicch.an,02
終わり
これで、過去のメールもこれからのメールもアドレス帳も、Thunderbird から Gmail へ移すことができました。また、読むだけではなく、今まで使ってきているメインのアドレスからのメールも書くこともできます。読み書きともに、Gmail で可能です。
最近わたくしが日常的に使用しているメールアドレスは、メインのアドレスと、Gmail のアドレスの二つだったので、それを一纏めにできて、さっぱりしました。また、わたしにとって、Thunderbird の魅力は学習型スパムフィルタであったのですが、Gmailのスパムフィルタも、なかなか強力なようなので、その点でがっかりすることはきっとないだろうと思います。
そして、一番にうれしいことは、これからも増えるであろうメールのデータを、ローカルのマシンに置いておかなくても良いということ。最重要のデータの保管は、他の方法が良いかもしれないですが、いまのところメールは、この方法で良いかと思っています。絶対に捨てたくないというメールは、別途、保管すれば良いですね。
また、Gmail は未だ BETA 版なのですよね。その点、少しだけ不安ですが、同時に、何かあってデータがぜんぶ消えたりしてしまったとしても、それはそれでいいや、とも思います。
終わり。お疲れさま……。
kossy on 2006年09月29日 at 04:09 #
gmail loader が上手く動かないので悩んでいたところ、こちらのエントリを読んで解決しました。ありがとうございました。
bkntmrg on 2006年09月30日 at 00:09 #
kossyさん、こんにちは。
コメントを残して頂いて、どうもありがとうございます。
お役に立てたのかなと思ったら、すごく嬉しくなってしまいました。
hashee on 2008年01月19日 at 23:01 #
ありがとうございました。
インポートがようやくうまくいきました。
大変助かりました!
bkntmrg on 2008年01月21日 at 12:01 #
hasheeさん、コメントを、ありがとうございます。
この記事はずいぶん前に書いた記事なのですが、
今でも検索エンジンからのアクセスが多くあるのですよね。
インポートがうまくいったとのこと。良かったですね。
この記事、書いて良かったです。